ドン・キホーテ 前編

ドン・キホーテ前編の後半はほとんど劇中の小説の話や冒険の途中で出会った男女の恋が成就するまでの話ばかりで、終わり近くなっていざ冒険かと思ったらすぐに話がついてドン・キホーテは元の村におとなしく帰ることになってしまった。
それでもまだこの先の冒険について匂わせて後編に続く。
最後の2章ばかり当時の騎士道小説と演劇の批判を登場人物に語らせていたけど、そこで紹介されている騎士道ものの荒唐無稽ぶりは現代の漫画に通ずるものがあるかもしれない。あと売れそうな脚本ばかり書くようになる劇作家の話とかも現代になっても何も変わっていない気がする。一応現代だと私の見る限り基本に忠実に書かれたものもそれなりにあって、そういうのはさすがに色あせにくいけど売れなければ埋もれてしまって忘れられるだけだ。
でもこういうことが書かれていたのが1600年代のヨーロッパだというんだから、当時どれだけ文化が発達してたかってことだよな。日本は戦国時代がやっと終ったころだよ。その後江戸時代に発達した文化もやっぱり庶民の文化だったけどさ。