音のタイミングと長さとテンポ

音の長さやタイミングを細かく調整しているうちやりすぎたらしく、所々詰まったり間延びしたり、せっかく個性的だったところが滑らかになりすぎたりしてきた。まぁ手を入れた部分はグリッドからはみ出してすぐ分かるので、その部分を見つけて少しずつ調整を弱めるのは手間ではあるけど難しくはない。
でもタイミングをずらした音符は見た目じゃ音の長さを変えたかどうか分からないんだよな、調整が微妙すぎて。音符の長さくらいどこかに表示してくれればいいのに。
その場で一部分だけ繰り返して聞くとすぐマヒしてくるので、調整させすぎのまま時間を置いて、気になるところを少し元に戻してまた間を置くのとをひたすら繰り返して収束させていくしかない。平日はそんなに時間がないからどうしても夜調整して昼間聴いて夜直すというサイクルになる。時間かかるな。
音楽編集のプロはどうやってるんだろう? 一度にいろんな曲を手がければいいのかな?


そういう調整の前後を聴き比べて見るとどうやら出だしの微妙なずれや最初の音の長さの違いがその先のテンポを速く感じさせたり遅く感じさせたりする効果があるようだ。本当に微妙なずれなんだけど、速さの違いはズレの大きさに比べると強く、しかも継続して感じる。
前を詰めてしまい、その余りで後ろを伸ばしたりするとその間がずっと詰まって速く感じる。中間が今まで通りの長さであってもその部分までなんだか速く感じるのだ。ちょうど焦ってるみたいに。
そのフレーズだけ聴くと自然なのに全体で聴くとぎこちないんだよな。
今まで速さの変化をテンポだけでつけてたけど、こういうテクニックもちょっと使ってみるか。テンポ変えるとrewireの時cubase側も変えなきゃいけないから面倒だもんな。
ちょっと速く感じるところの出だしをほんのちょっとだけ(多くても数ドットだけ)遅らせたり長めにしたりして、短くしても影響の少ない部分で取り戻す。微妙な速度調整はこれで間に合いそうだ。


ということは単語の発音として自然に聴こえる長さ・タイミングに加えて、テンポや表情の効果としての長さ・タイミングも考慮しなくちゃいけないわけだ。しかもその部分の調整を全体と調和させなきゃいけない。あぁ、その上同じメロディをもう一度使う時はその間がいくら離れていても長さやタイミングの変化が分かってしまうんだな。これは難しいな。やっぱり調整を繰り返して収束させるしかない。慣れると逆にゲシュタルト崩壊しそうだしな。


ここのところちょっと初音ミクの調整に飽きてきてたんだけど、こういう難しいけど不可能じゃない調整を始めるとまた楽しくなってきた。ちょっと前まで歌詞(発音)の得意不得意のせいで上手くいかないと思ってたところが結構滑らかにできるようになって歌詞の自由度も増したし。
まぁまだ不可能に思えるところもあるけど(特に巡音ルカは)、今まで不可能だと思ってた調整が33%あったのが、一気に10%くらいまで減った感じ。これくらいならごまかしてもいいし、いっそその部分の歌詞や曲を入れ換えてしまっても苦にならない量だ。


カラオケとかで歌うときに無意識にやっていたことは本当はこんなに細かい調整だったんだな。楽器とかもそうか。やっぱり何であれ演奏者ってすごいんだな。