映画『サボテンの花』

既婚者の恋人が現れず自殺を計った主人公。彼女を助けた隣人の若い作家と、既婚者というのは嘘だった恋人の歯医者、それと看護婦が、嘘の上塗りでどんどんややこしくなっていくコメディ。
タイトルのサボテンの花はお固い看護婦(イングリッド・バーグマン)が華やかに変身していくところから。
歯医者役のウォルター・マッソーはおっさんくさくなる少し前ぐらいでまだ2枚目と言えなくもないころだな。
その恋人はゴールディ・ホーン。この時代の化粧だと若いんだか若くないんだか分からないけど、幼い感じはする。この人90年代まであんまり変わらない。


恋人と結婚するためにいもしない妻と離婚すると言い出したものだから、妻役を看護婦にたのんで、さらに妻の愛人役も探してと、深みにはまりつつも何故か安心して観てられる安定感は最近の映画にはないよな。
こういう分かりやすいけど面白いラブコメもすっかり少なくなってしまった。無闇に盛り上げようとしてばかり。それはそれでいいんだけどたまには息抜きできる映画が観たくなる。