映画『エアベンダー』

せっかくなので3Dで、3Dだと字幕が邪魔そうなので吹き替えで観た。
日本語訳の監修がシブサワ・コウって光栄の人だよな。タイトルがエアベンダーなんだから気のベンダーとか言わないで欲しいよ。そういえば世界観を説明する字幕もちゃんと日本語になってた。文字のデザインも映画の一部だと思うんだけどいいのかな。それとも原作を放送してない日本への配慮で説明文を付け足しただけかな。ただナレーションも付いてたからあの字幕いらなかったと思うけど。


ストーリーは気・水・土・火の4つのエレメントの国があって、全てのエレメント操れるアバターが行方不明になったため国が乱れて火の国が他国を侵略している中、アバターが目覚めるという話。
それだけ聞くと万能なアバターが全部解決していく話みたいだけど、実はアバターは修行の途中で逃げ出し100年も眠っていたから気しか操れない。それで水の国に修行に向かったりするから、ちゃんと主人公たちが成長しながら冒険していくのを楽しめるようになっている。
それぞれの国の服装なんかは欧米以外のいろんな民族をモチーフにした感じだけど役者はいろんな人種が入り乱れてるな。
技も派手だし、変わった生き物もでてきて面白いんだけど、同じファンタジーならロード・オブ・ザ・リングのほうが戦闘シーンも大がかりで生き物も多くて良かったな。まぁそれでもありきたりなファンタジーよりは目新しくていい。
主要な戦闘シーンが一つの色調なのでなんかチャン・イーモウの『HERO』を彷彿させる、でもそれと比べてもやっぱりなんか物足りない。バリエーションが少ないんだ。
というわけで見た目はいま一つなところもあるけど、単純な設定だけに基本をおさえた冒険物語として十分楽しめた。追放された火の国の王子の話もあるし。


話は一区切りついたところで終わるけど、まだ続く様子。全2部になるか3部になるかは話の膨らませ方次第か。人物はそんなに出て来ないし、気の国と水の国でやることはやって半分は終わった感じがする。だから全2部かな。


ちなみに3Dは動きが速いとちらちらするし、あんまり3Dを生かせてないみたいなので無理せず2Dで観てもいいと思う。3Dを意識してか人物のアップとかは多様しているけど、3Dなのに遠景をぼかしちゃ意味無いんじゃないかというシーンもあった。なので3Dに関しては戦艦の立体感以外は特に印象に残らなかった。風や水や火を操るシーンでうまく3Dを生かしてくれればずっと良くなるのに。その辺はアリス・イン・ワンダーランドのほうがずっと3Dの使い方が上手かった。煙とかね。まぁあっちは3Dの形式がIMAXだったからってのもあるかもしれないけど。