映画『エル・トポ』

全裸の子供を連れたガンマンのエル・トポが村を血の海にした大佐を倒し、そこで助けた女に言われるまま4人の銃のマスターを倒して最強のガンマンになろうとする。子供は置いてくのか。青い空に白い雲がまぶしい。
敵のマスターが目が見えなかったり特殊な才能を持っていたりと漫画的な設定で、それに対しどんな卑怯な手でも使って戦うエル・トポ。
前半はそんな感じで対決メインの西部劇。画面をやたらと牛の死体やら兎の死体で埋めつくす様は壮観だ。
後半はうって変わってフリークスたちの住む洞窟で目を覚ましたエル・トポ。洞窟から街までトンネルを掘ろうと街で芸をして金を稼ごうとする。
街の教会では怪しげな宗教が幅を効かせてとにかく退廃的。やがてトンネルが完成してストーリーが破滅に向かっていく。


とにかく宗教色が濃いんだけど人は殺しまくりなので、どちらかというと狂信的と言った方がいいかもしれない。シュールでグロテスクな映像も良い。先の見えない展開にも引き込まれる。
この狂い方はまさにカルト映画だな。